Vol.72 失業に備えてこれだけは確認を!
お仕事に関する質問や悩みに
様々な分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回もVol.68、Vol.69、Vol.70、Vol.71に引き続き、今月のテーマ
「派遣社員のセーフティネットについて知りたい」を取り上げます。
今回はFP社労士としてコンサルティング業務を得意としている
林繁裕さんに答えてもらいました。
林繁裕 プロフィール
社会保険労務士
ファイナンシャルプランナー(CFP)
FP社労士として
個人の保険・住宅購入・ローン・ライフプラン相談を受持つ一方、
セミナー講師、企業研修、FP育成、
企業の労務管理・社員教育などに携る。
経営者・個人の立場を総合的に把握したコンサルティング業務を得意とする。
社労士事務所HP
ファイナンシャルプランナーHP
「知らないこと」が「不安」につながるものです。
働き方や派遣業務によっても違いがありますが、
基本的な項目を一緒に確認してみましょう。
まず、言葉を整理してみましょう。
1.「派遣切り」労働者派遣契約の派遣先からの中途解除
派遣労働者と派遣会社とは雇用期間満了まで労働契約は継続状態となります。
つまり派遣会社は雇用契約満了まで賃金を支払う必要があり、
派遣する企業がなく派遣労働者を休業させる場合には、
労働基準法に基づき平均賃金の60%以上を休業手当として
支払わなければなりません。
2.「解雇」契約期間中の派遣会社からの有期契約の解約
期間の定めのある有期契約ほど解雇の有効性は厳しく判断されます。
権利濫用による解雇は、労働契約法の規定により無効となります。
また、解雇される場合には、少なくとも30日前までには予告され、
予告のない解雇の場合、30日分の解雇予告手当が支給されます。
3.「更新してもらえない≒雇い止め」
メーカー(製造業)への派遣の場合、派遣期間は最長3年と短く
2009年問題としても取り上げられています
(派遣期間に制限がない他の26業務と対照的)。
有期労働契約が3回以上更新されているか、
1年を超えて継続勤務している者に対しては
少なくとも30日前までには更新しないむね、伝えなければなりません。
よって上記1.2.3.に該当する場合には失業を知る時点で、
30日以上の収入の確保はできそうですし権利として守られています。
半年以上働いているのであれば、有給休暇を有効活用する権利もあります。
派遣社員の失業を考えてみると
失業に対する公的な給付を利用できる働き方をするかしないか、
最初の働き方が重要なポイントとなり
「安心と不安」の分かれ道ともいえます。
派遣契約の内容を知ることが
労働者が失業した場合の不安を減らし、
生活の防衛手段として先手を打てることはいうまでもありません。
〔労働条件の確認を!〕
労働契約の期間・就業場所・業務内容・就業時間(残業の有無)・
休日、休暇・退職に関する事項(解雇の事由を含む)は書面で確認できます。
〔就業条件等の明示を求めよう!〕
この中の一つに、期間制限抵触日があり、
メーカー(製造業)であればいつまで働くことができるのか、
必ず確認が必要といえます。
自分の生活を守るために、
最低限、確認して欲しい内容は下記のとおりです。
1.時給には交通費が含まれるか
交通費は所得税が非課税です。
残業代計算においては実費支給の場合、除外して計算されます。
何時から残業時間になるのか、計算は何分単位なのかも確認しましょう。
2.派遣先の平均残業時間
企業が暇になれば残業はなくなります(あてにしない)。
これらの賃金は失業保険(基本手当)と直結しており、失業した直前6ヶ月間の賃金が失業後受取る失業給付額を左右します。
3.健康保険はいつから加入か
2ヶ月を超える雇用期間で、勤務日数、勤務時間が通常の労働者のおおむね4分の3以上であれば、加入することになります。
人材派遣健康保険組合に加入の場合、同じ派遣会社で1ヶ月以内に働く予定があれば仕事に就くまでの間も継続できそうです。
また、失業した後、加入を続ける任意加入の制度(2年間限度)があり、
2ヶ月間は特例期間として保険料上限を11,400円としています。
4.雇用保険はいつから加入か
1年以上引続き雇用が見込まれ、1週間の所定労働日数が
20時間以上であれば加入することになります。
派遣の場合、退職時は期間満了として辞めることが多いので
1年以上(「派遣切り」「解雇」で失業の場合、
「更新してもらえない≒雇い止め」の一部は6ヶ月)加入していると
失業保険はすぐに支給されると考えてよいでしょう。
5.有給休暇の金額と、いつから、何日付与されるか
このように働いている間から、失業前後の保障を準備しておくのです。
知っていれば、最初の行動にも大きな違いが出てきます。
・万が一の失業に備え、
雇用保険の給付を活用できる働き方を希望する。
・労働契約・就業開始において労働条件・就業条件の確認が大切。
・健康保険(派遣健保)が退職後任意継続できる場合、
保険料が低廉な特例期間を活用する。
ご質問&お悩みを募集しています
『働くあなたのオンライン相談所』では、あなたのご質問&お悩みを募集しています。
寄せられた質問、お悩みの中からピックアップをして、このblogで専門家がわかりやすく解決方法をアドバイスいたします。こちらの何でも質問&お悩みフォームから、どしどしご応募ください。
様々な分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回もVol.68、Vol.69、Vol.70、Vol.71に引き続き、今月のテーマ
「派遣社員のセーフティネットについて知りたい」を取り上げます。
Q.現在、メーカーで派遣社員として働いています。
昨年末から「派遣切り」のニュースを聞くたびに他人事とは思えず、
事実、仕事のなくなった派遣社員の知り合いもいます。
わたしも契約を更新してもらえるかとても不安です。
もし失業したときのためにも、
派遣社員のセーフティネットについて、
ぜひ、くわしく教えてください。
(30代 男性)
昨年末から「派遣切り」のニュースを聞くたびに他人事とは思えず、
事実、仕事のなくなった派遣社員の知り合いもいます。
わたしも契約を更新してもらえるかとても不安です。
もし失業したときのためにも、
派遣社員のセーフティネットについて、
ぜひ、くわしく教えてください。
(30代 男性)
今回はFP社労士としてコンサルティング業務を得意としている
林繁裕さんに答えてもらいました。
林繁裕 プロフィール社会保険労務士
ファイナンシャルプランナー(CFP)
FP社労士として
個人の保険・住宅購入・ローン・ライフプラン相談を受持つ一方、
セミナー講師、企業研修、FP育成、
企業の労務管理・社員教育などに携る。
経営者・個人の立場を総合的に把握したコンサルティング業務を得意とする。
社労士事務所HP
ファイナンシャルプランナーHP
■派遣社員の権利とは?
「知らないこと」が「不安」につながるものです。
働き方や派遣業務によっても違いがありますが、
基本的な項目を一緒に確認してみましょう。
まず、言葉を整理してみましょう。
1.「派遣切り」労働者派遣契約の派遣先からの中途解除
派遣労働者と派遣会社とは雇用期間満了まで労働契約は継続状態となります。
つまり派遣会社は雇用契約満了まで賃金を支払う必要があり、
派遣する企業がなく派遣労働者を休業させる場合には、
労働基準法に基づき平均賃金の60%以上を休業手当として
支払わなければなりません。
2.「解雇」契約期間中の派遣会社からの有期契約の解約
期間の定めのある有期契約ほど解雇の有効性は厳しく判断されます。
権利濫用による解雇は、労働契約法の規定により無効となります。
また、解雇される場合には、少なくとも30日前までには予告され、
予告のない解雇の場合、30日分の解雇予告手当が支給されます。
3.「更新してもらえない≒雇い止め」
メーカー(製造業)への派遣の場合、派遣期間は最長3年と短く
2009年問題としても取り上げられています
(派遣期間に制限がない他の26業務と対照的)。
有期労働契約が3回以上更新されているか、
1年を超えて継続勤務している者に対しては
少なくとも30日前までには更新しないむね、伝えなければなりません。
よって上記1.2.3.に該当する場合には失業を知る時点で、
30日以上の収入の確保はできそうですし権利として守られています。
半年以上働いているのであれば、有給休暇を有効活用する権利もあります。
派遣社員の失業を考えてみると
失業に対する公的な給付を利用できる働き方をするかしないか、
最初の働き方が重要なポイントとなり
「安心と不安」の分かれ道ともいえます。
派遣契約の内容を知ることが
労働者が失業した場合の不安を減らし、
生活の防衛手段として先手を打てることはいうまでもありません。
〔労働条件の確認を!〕
労働契約の期間・就業場所・業務内容・就業時間(残業の有無)・
休日、休暇・退職に関する事項(解雇の事由を含む)は書面で確認できます。
〔就業条件等の明示を求めよう!〕
この中の一つに、期間制限抵触日があり、
メーカー(製造業)であればいつまで働くことができるのか、
必ず確認が必要といえます。
■最低でもこれだけは再確認を!
自分の生活を守るために、
最低限、確認して欲しい内容は下記のとおりです。
1.時給には交通費が含まれるか交通費は所得税が非課税です。
残業代計算においては実費支給の場合、除外して計算されます。
何時から残業時間になるのか、計算は何分単位なのかも確認しましょう。
2.派遣先の平均残業時間
企業が暇になれば残業はなくなります(あてにしない)。
これらの賃金は失業保険(基本手当)と直結しており、失業した直前6ヶ月間の賃金が失業後受取る失業給付額を左右します。
3.健康保険はいつから加入か
2ヶ月を超える雇用期間で、勤務日数、勤務時間が通常の労働者のおおむね4分の3以上であれば、加入することになります。
人材派遣健康保険組合に加入の場合、同じ派遣会社で1ヶ月以内に働く予定があれば仕事に就くまでの間も継続できそうです。
また、失業した後、加入を続ける任意加入の制度(2年間限度)があり、
2ヶ月間は特例期間として保険料上限を11,400円としています。
4.雇用保険はいつから加入か
1年以上引続き雇用が見込まれ、1週間の所定労働日数が
20時間以上であれば加入することになります。
派遣の場合、退職時は期間満了として辞めることが多いので
1年以上(「派遣切り」「解雇」で失業の場合、
「更新してもらえない≒雇い止め」の一部は6ヶ月)加入していると
失業保険はすぐに支給されると考えてよいでしょう。
5.有給休暇の金額と、いつから、何日付与されるか
このように働いている間から、失業前後の保障を準備しておくのです。
知っていれば、最初の行動にも大きな違いが出てきます。
今回のポイント!
・万が一の失業に備え、
雇用保険の給付を活用できる働き方を希望する。
・労働契約・就業開始において労働条件・就業条件の確認が大切。
・健康保険(派遣健保)が退職後任意継続できる場合、
保険料が低廉な特例期間を活用する。
ご質問&お悩みを募集しています
『働くあなたのオンライン相談所』では、あなたのご質問&お悩みを募集しています。
寄せられた質問、お悩みの中からピックアップをして、このblogで専門家がわかりやすく解決方法をアドバイスいたします。こちらの何でも質問&お悩みフォームから、どしどしご応募ください。




古川晶子
松木利憲
林繁裕
小林拓矢
吉川直子
藤井佐和子
阿部志穂
細田咲江
大津章敬
山本ちず

